過剰与信防止義務と義務の例外
◇個別信用購入あっせん業者がある顧客と締結しようとする個別クレジット契約に係る1年間の支払総額がその顧客に係る個別支払可能見込額を超える場合には、同契約の締結は禁止されます。
●個別信用購入あっせんにおける過剰与信防止義務
個別クレジット契約に係る1年間の支払い総額 |
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個別支払可能見込額 |
の場合には、個別クレジット契約の締結は禁止されます。
◇個別信用購入あっせん業者に対して、個別支払可能見込額の算定のための調査義務および過剰与信防止義務を課していますが、これらの義務には一定の例外が認められます。
個別支払可能見込額調査義務の例外となる取引は、下記の3つの要件を充たす取引になります。
@特定契約(*)以外の取引であるもの
(*)特定商取引5類型(訪問販売、電話勧誘販売、特定連鎖販売個人契約、特定継続的役務提供等契約、業務提供誘引販売個人契約)
A耐久性を有し、かつ、定期的な条件で販売するのに適する商品で生活に必要とされるもの
B支払総額が10万円以下であるもの
ただし、契約締結時点で、指定信用情報機関が保有する特定情報を使用した調査により支払義務が履行されないと認めるときおよび日常生活において通常必要とされない分量の商品を販売するときは、例外とはなりません。
例外に該当することを書面または電磁的方法により記録し、最終の支払期日までの間、保存することが必要です。
◇過剰与信防止義務の例外としては、下記の場合が定められています。
@個別支払可能見込額の調査義務の例外の場合
A生活に必要とされる耐久消費財に対する個別クレジット契約を締結しようとする場合であって、いわゆる丁寧な審査(*2)を実施したとき
(*2)顧客がその商品を生活において必要であること、購入意思があること、支払総額・数量等が生活水準に照らして相当であることを確認する審査)を実施したとき
B大学の学費等に対する個別クレジット契約を締結しようとする場合であって、いわゆる丁寧な審査(*3)を実施したとき
(*3)顧客がその役務を必要とすること、役務提供を受ける意思があること、支払総額・回数・期間等が生活水準に照らして相当であることを確認する審査
C生命、身体を保護するために緊急に必要とされる商品、役務に対する個別クレジット契約を締結しようとする場合であって、いわゆる丁寧な審査(*4)を実施したとき
(*4)緊急に必要とすること、購入意思または役務提供を受ける意思があること、支払総額・回数・期間等が緊急に必要とする事情に照らして相当であることを確認する審査
例外に該当することを書面または電磁的方法により記録し、最終の支払日までの間、保存することが必要となります。
◇個別支払可能見込額調査義務と過剰与信防止義務の例外まとめ
個別支払可能見込額の調査義務の例外 |
過剰与信防止義務の例外 |
@特定契約(*)以外の取引であるものA耐久性を有し、かつ、定期的な条件で販売するのに適する商品で生活に必要とされるものB支払総額が10万円以下であるもの |
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生活に必要とされる耐久消費財に対する個別クレジット契約を締結しようとする場合であって、いわゆる丁寧な審査(*2)を実施したとき |
大学の学費等に対する個別クレジット契約を締結しようとする場合であって、いわゆる丁寧な審査(*3)を実施したとき |
生命、身体を保護するために緊急に必要とされる商品、役務に対する個別クレジット契約を締結しようとする場合であって、いわゆる丁寧な審査(*4)を実施したとき |
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